今月誕生日を迎える長女は4月に入ると自主的に誕生祝い月間を始めるので、毎年それで春がきたなと思うのですが、今年は参加しているプロジェクトの別れと出会いもけっこうあって、新しい季節の訪れに心動かされています。それにしてもそこここに咲く桜が本当に美しい。花見酒したいなー。
か細く続けているオンライン英会話では、マレーシアの先生が「いつか日本に桜を見に行きたい!」と熱く語っていました。毎回「フリートーク」というのを選んで多様性や文化をテーマに会話してもらっているのですが、日本が世界からどう見られているのか気づくきっかけになるし、視野が広がるし、語学習得とはまた別の楽しみ方を見出しています。英語の勉強自体にはぶ厚い壁を感じているんですけれども……。
この間は多様性→人種や民族の話になり、フィリピンの先生がフィリピンに暮らすいろいろな民族について教えてくれました。先生自身もLocal Tribe(←先生の言葉そのまま)なのだそうで、さらには「日本の北海道にも先住民族がいるよね?」と。
その直前に私は「日本には人種的な多様性が少ないから……」なんて話していて、恥ずかしくなった。多数派がもつ無意識のバイアスや想像力の欠如とはこのことだなと。まずは『ゴールーデンカムイ』沼にハマるところからアイヌの人々や文化について(ひとつの切り取り方だとは思うけれども)知ることをはじめています。
いろんな話を聞きたいから毎回先生を変えているのですが、先生の多くが日本の大学で女性等を不利に扱う得点操作をした医学部不正入試問題や、日本人の自殺や離婚が多いことに関心を寄せてくれていて、それに対して自分の考えを提示してくれるんですよね。そして必ず「これ、本当のことなの? それについてあなたはどう思う?イシューは何?」と問われる。英語のボキャブラリーの少なさをさて置いても私はしどろもどろになり、混沌の中で25分が終わることになります。そして先生が「難しいテーマだったね」と慰めてくれる(笑)
いろんなものごとの国や大きなシステムの中での相互作用や、それについて自分がどう感じているかを語るのって難しいし、慣れてないし、勇気がいるなとめちゃくちゃ思う。そう考えると尚更、恵海さんが前回書いてくれた関連死についての日記に宿る意思の力を感じます。
そんなこんなで英会話の時間は世界とつながり多様な価値観や視点を交換する貴重な機会になっています。人は関わりあって反応して成長していく生きものだなぁと思う。4月からもいろいろ楽しみです。
ぺちゃくちゃ交換日記
-都会と田舎でそれぞれ子育てしながら暮らす、ふたりのワーキングマザーの七転八倒な日常を綴る日記-
2022.04.01 ばる 季節と世界に反応する
2022.03.15 エミ 「関連死」という言葉から考えた
2022.03.02 ばる 「戦争、はじまったの?」
2022.02.16 エミ 誕生日、自ら業を狩りにいく
2022.02.01 ばる 学ぶしあわせ
2022.01.15 エミ 明後日の方向を目指して
2022.01.03 ばる 2022 思いを受け継ぐ
2021.12.15 エミ 美は未来を変える
2021.12.03 ばる 毎日のメシ事情
2021.11.17 エミ 幸せの循環の作法
2021.11.05 ばる あたりまえの前に
2021.10.15 エミ 答・べきことべきじゃないこと
2021.10.01 ばる べきことべきじゃないこと
2021.09.15 エミ 過去のわたしは、いまのわたしを
2021.09.01 ばる 娘と戦争とトットちゃん
2021.08.15 エミ 学びと暮らしがつながる瞬間
2021.08.01 ばる 40歳、童心に還る
2021.07.15 エミ 田舎で子育て、驚いたこと3選
2021.07.01 ばる 都会の子育て、驚いたことランキング
2021.06.15 エミ 彼女の記憶の旅
2021.06.01 ばる 体験する自然と日常の中の自然
2021.05.14 エミ 子育て新章
2021.05.01 ばる 好きを耕す
2021.04.14 エミ 「もっと、わたしたち」計画
2021.04.01 ばる ふるさとの挑戦
2021.03.15 エミ ものがたりと知性とユーモアと
2021.03.01 ばる 卒園とハハ友
2021.02.15 エミ 過去にとらわれず、成長を恐れず、歳をとる
2021.01.05 ばる おこだわり!
2021.01.15 エミ ご無沙汰してます! Twitter
2021.01.05 ばる 2021
2020.12.15 エミ わたしたちがレストランで在ること
2020.12.02 ばる 次の人たちに
2020.11.16 エミ 開拓者魂たちの気配
2020.11.03 ばる 紅葉と体験を探しに
2020.11.02 エミ 秋深まり、田んぼにのぼり⁉
交換日記は月のはじめと真ん中頃に往復する予定です。
mazecoze研究所代表
手話通訳士
「ダイバーシティから生まれる価値」をテーマに企画立案からプロジェクト運営、ファシリテーション、コーディネートまで行う。
人材教育の会社で障害者雇用促進、ユニバーサルデザインなどの研修企画・講師・書籍編集に携わった後に独立。現在多様性×芸術文化・食・情報・人材開発・テクノロジーなど様々なプロジェクトに参画&推進中。