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石田恵海とひらばるれなの「ぺちゃくちゃ交換日記」石田恵海とひらばるれなの「ぺちゃくちゃ交換日記」

20年越しのサクラサク

平原 礼奈 │ 2023.04.07

春ですねー。わくさんご卒業&ご入学おめでとうございます! 私の中では恵海さんにスリング抱っこされている赤ちゃんのときの印象がいまも強いのですが、もう中学生だなんて。はやいー。

私もこの春はうれしいことがあって、3月に受験した居住区の登録手話通訳者選考試験に合格しました! 今月から研修がはじまるのですが、新しいチャレンジはいくつになっても胸高鳴るものです。

実は試験は20年振り2回目。愛媛から上京した学生時代にたまたま今の区に住んでいて、区主催の手話講習会を3年受講した修了時に同じ試験を受けていたのです。

私が手話を始めたきっかけは、高校時代にろうの親友ができたから。でも東京に来たら手話で話す友だちは他にいなかったし、ここには楽しく刺激的なことがいっぱい。週1の講習会に通うのさえサボり気味で、暮らしの中で手話を使う経験も、ましてや通訳経験もゼロでした。試験はもちろん不合格。

そのとき合格したのはクラスで2人だったと思うのですが、彼女たちはもうめちゃくちゃ真剣に手話を学んでいて、同じ時間を私とは全く違う深度で手話と向き合っていて、合格に納得すると共にすごく眩しく感じたなー。20歳くらい年上の方だったと思うのですが、いまもこの地域で通訳活動を続けられていたら、大先輩として再会できるかな。
先日の試験のときにも、開会の挨拶をされたのが講習会受講時の講師の方でした。さすがに話しかけられなかったので、これからきっとまたご挨拶できるのがうれしい。

不真面目極まりない受講生だった私が20年を経て試験にパスできたのは、それはもちろんその後の数々の出会いのおかげです。恵海さんもよくご存知の、前職の内山社長がいろんな機会を与えてくれて、松森果林さんはじめ手話で話す仲間がたくさんできて、仕事だけでなくいろんな方向に友や活動の輪が広がり自然と通訳することも増えて。とりあえずやるんだ伝えるんだ筋だけは鍛えられ、みんなの後押しがあって臨んだ2回目の試験でした。

自分ひとりではできないことも、とりあえず行動すると誰かや何かとつながり道がひらいていく。そんなことを、手話を通じて人生全部の時間を使って学ばせてもらっている気がします。これから通訳活動や、手話部(mazecoze研究所でYouTubeはじめました!)での取材や、いろんな挑戦をして、私を育ててくれたみんなや地域の人たちになにかを返していけたらいいな。新しく伸びた道を楽しみたいと思います!

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-都会と田舎でそれぞれ子育てしながら暮らす、ふたりのワーキングマザーの七転八倒な日常を綴る日記-

研究員プロフィール:平原 礼奈

mazecoze研究所代表
手話通訳士
「ダイバーシティから生まれる価値」をテーマに企画立案からプロジェクト運営、ファシリテーション、コーディネートまで行う。
人材教育の会社で障害者雇用促進、ユニバーサルデザインなどの研修企画・講師・書籍編集に携わった後に独立。現在多様性×芸術文化・食・情報・人材開発・テクノロジーなど様々なプロジェクトに参画&推進中。

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