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石田恵海とひらばるれなの「ぺちゃくちゃ交換日記」石田恵海とひらばるれなの「ぺちゃくちゃ交換日記」

手話通訳士試験に挑戦して気づいたこと2

ひらばる れな │ 2022.10.06

恵海さん、東京はすっかり秋めいてきました。
日曜日、前にも書いた手話通訳士試験の実技が終わりました。頭を整理したいからこのネタひっぱる(笑)。
一次の学科は「いけた!」という手応えもあり無事合格したのですが、二次の実技は試験を受けている最中から「あーこれは技術が全然足りてないなぁー」と、自分のいまの実力がよくわかりました。まわりの人の力を大いに借りながら来年再チャレンジしたいと思います。

約半年の受験生活が終わって、四六時中勉強をしていたわけでもないのに、なんともいえず心が軽やか。そしてなんにもやりたくない。カブトムシの幼虫を5匹もらったのですが、そっと土の上に置くとみんなぐんぐん潜っていくんですよ。その様子がいまの自分の心にぴったりで、動画に撮って毎日眺めています。

手話通訳士試験に挑戦すると決めてから、これまで以上に手話、そして手話と関わる人たちとの距離が近くなりました。
聴覚障害者の就労を支援する「さんさん山城」の代表で手話通訳士の新免さんは、出会いはノウフクでしたがいまでは手話の師となっているし、パフォーミングアーツの仕事で知り合ったひとまわり以上も若い世代の手話パフォーマーや手話通訳者の活躍からは刺激を受けています。

先日は取材していたTrue Colors CARAVAN で、手話通訳者さんが体調不良で不在になるアクシデントがあり、それを知った瞬間代打に立候補して、ペンと紙を放り投げてステージに上がっちゃったんですけど(笑)手話漫才からLGBTQの啓発活動まで幅広く活躍されているモンキー高野さんに話したら「それはあり! 技術以上に心のあり方が大事!」といってくれて、そのメッセージに鼓舞されています。私のレベルなんてまだまだーなんて言わずどんどん臆せず使って磨いていきたいと思う。もちろん並行して手話通訳者としての倫理や専門技術を学び続けてまいります。
今回手話通訳士試験を受けて落ちた、という結果だけを見ると何も変わっていないんですけどね。こうした関わり合いや心の動きそのものが私の人生に変化をくれていると思います。

かれこれ20年以上手話を続けている一番のモチベーションは、高校時代に出会ったろうの親友とお互い自由に話しながらお酒を飲みたいというもの。それがまぁまぁできるようになった今は少し形を変えて、デフファミリーの彼女のこどもたちと会った時にも「へー、ママの聴の友だち、手話いけてるじゃん」と思ってもらえるくらいになりたいと。友以上に手話のスピードが速いらしいんですけど(笑)そんなささやかな願いと喜びが起点となる、聞こえない仲間たちとの出会いとみんなが大事にしている手話という言葉を通じた私の世界は、20年前には想像もできなかったほど豊かに広がりました。

だから娘たちにも「何かしたいと思うならまずやってみたら。そこから絶対何かが動くと思うよ」ということだけは自信をもって伝えています。恵海さんが日記で書いてくれたこどもマルシェも、まさにそれを体感させてくれる取り組みなんだろうなと思って読んでいました。自分はどうありたいかに敏感に、行動そのものを愛でたいものです。

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-都会と田舎でそれぞれ子育てしながら暮らす、ふたりのワーキングマザーの七転八倒な日常を綴る日記-

研究員プロフィール:ひらばる れな

mazecoze研究所代表・編集長
「ダイバーシティから生まれる価値」をテーマに企画立案からプロジェクト運営、ファシリテーション、コーディネートまで行う。
人材教育会社にて障害者雇用促進、ユニバーサルデザインなどの研修企画・講師・書籍編集に携わった後に独立。
ダイバーシティプランニングを行う「hullabaloo」代表、ソーシャルデザインのしくみをつくる「PReNippon」共同代表、ノウフクPROJECTファシリテーター、久遠チョコレート広報など、様々なプロジェクトを推進。

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