「だれかのための配慮が、みんなのためになる」。その人らしく過ごせるための防災を提案するガイドブック|書籍『だれでも防災』中央法規出版

こんにちは。
mazecoze研究所です。
これまでも取材やいろいろな関わりを通して防災や災害時支援ツール、やさしい日本語などについて学んできたmaze研ですが、お世話になっている中央法規出版 編集者の仁科さんより、8月刊行の書籍『だれでも防災』のご案内をいただきました。
書籍のはじまりには、“災害時「も」すべての人の尊厳が守られる社会を目指して”という言葉と共に、著者である鍵屋一さんの思いが綴られています。
2025年5月に日本の災害法制の転換点となる“災害救助法における救助の種類として「福祉サービスの提供」が新たに加えられた”ことに触れ、同時に、“公助だけではなく「避難が難しい人々」が災害前にどのように備え、発災時にどのような支援が必要なのかを、当事者と支援者双方の立場から描き出す”ことの重要性と、その挑戦としての書籍『だれでも防災』であることが語られています。

書籍情報
書籍名:だれでも防災 決定版 避難が難しい人のための一冊
災害が起きたときに「避難が難しい人・家族」(目の不自由な人、耳の不自由な人、足の不自由な人、持病のある人、知的障害のある人、精神障害のある人、高齢者、妊産婦・乳幼児、セクシュアル・マイノリティ、外国人)にとって必要な情報が一目でわかる待望のガイドブック
著者・監修:鍵屋一
ISBN978-4-8243-0309-7
判型:A5
頁数:160
発行日:2025年08月15日
価格:1,700円(税込1,870円)
〈目次〉
1 これだけ防災
◎だれでも共通する防災
◎タイプ別これだけ防災
2 自分に合った避難と移動
◎タイプ別避難のポイント
◎避難が難しい場面
3 住みよい避難生活
◎避難所生活での注意ポイント
4 災害を知る
5 暮らしを建て直す
編集担当の中央法規出版 仁科さんからも、次のメッセージをいただきました。
「だれかのための配慮が、みんなのためになる」
この言葉は、本書『だれでも防災』に込めた最も大切な思いです。地震や豪雨など、
もしもの時、避難行動や情報収集に困難を抱える「避難が難しい人々」が多くいらっしゃいます。
高齢者、障害のある方、妊産婦、乳幼児、外国人など、その背景は多様です。
本書は、そうした方々が災害時に「命を守り、生き延びる」だけでなく、
「その人らしく過ごせる」ための防災を提案するガイドブックです。
特定の誰かのための細やかな備えは、結果としてすべての人にとって、
より安全で安心できる社会を築くことにつながると信じています。
近年、行政では個別避難計画の作成が進められていますが、
実際のところ、要配慮者世帯にとっては非常にハードルが高く、十分な情報も行き届いていません。
結局のところ、「自助」に頼らざるを得ないという現実があります。そうした切実な思いから、本書を企画しました。
「かんぺきな防災」を目指すのではなく、日々の暮らしの中で「続けられる防災」を。
この一冊が、あなた自身、そして地域全体の防災力を高めるきっかけとなることを願っています。
だれもが共通しておさえておくべき防災知識からタイプ別の避難のポイントまでわかりやすくまとめられているので、「備えは大切だと思うけど、何から取り組んだらわからない」という方も、「より自分の特性に合った防災を具体的に進めていきたい」という方も、誰にとっても必見の一冊になっています。
まずはこの一冊を開くところから、自分らしい防災をはじめませんか?