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石田恵海とひらばるれなの「ぺちゃくちゃ交換日記」石田恵海とひらばるれなの「ぺちゃくちゃ交換日記」

秋の夜長日記

平原 礼奈 │ 2023.10.20

恵海さんに教えてもらった「やっちまったなー!」。子どもに言ってみたら、うれしそうに照れ笑いしていました。自分にとっても「なにやってんの!」と言いたいときにこの言葉を出すと力みが取れて、みんなに優しい言葉ですね。

10月に入ってやっと、東京も過ごしやすい気候になりました。恵海さん、秋の夜長を楽しんでますか? 私は子どもが寝た後は寝落ちするまでKindleで漫画を嗜んでいます。秋、関係なく一年中ですけども。

それで、また最高の作品に出会っちゃいました。『ミワさんなりすます』という、映画が大好きなオタクのミワさんと、彼女が神と崇める大俳優の物語です。もー、作家の言葉のセンスと登場人物のキャラクターの描き方と展開にどハマりして、笑って泣いて、深夜にじたばたしています。最近、頭の中で仕事のtodoがずっとぐるぐるしているのですが、漫画を読むとぴたりと止まる。いろんな感情がじわじわ沸き起こってきて、それも味わうとなんとも爽やかで満たされた気分になるんですよね。

先週末久しぶりに行った山梨キャンプもよかったです。毎度行く前は、準備が大変だし片付けのことまで考えると気が重くなるのですが、現地に着いて自然の中で1-2日過ごして、美味しいものだらだら食べて飲んで、友人たちと遅くまで話していると、ぎゅっと高機密になっていた頭の栓が抜けてラクになる感じ。この間は雨だったのですが、テントに落ちる雨音を聞きながら寝るの、心地よかったなー。

ところで「都会と田舎で子育てしながら働き暮らす母の対比」はこのぺちゃ日記のテーマでもありますが、先日ご一緒した3家族のうち我が家以外は東京から甲信越地方に移住していて、「移住して総じてストレスが減った」と話してくれたのが印象的でした。とはいえどもそれぞれに働きながら子育てをしていて時間と手が足りないと言っていたし、交通や生活の利便性は東京のほうが高いはずだし、初めての冬を無事に越せるかという心配もあるそうなのですが、それも含めてより生活している、地に足が着いておおらかになる感覚なのだろうか。

やればやるほどやることがある暮らしと仕事の中で、時間と心に余白がないと思考は浅くなり、家族ともじっくり向き合えず、誰かに不義理をしていないかと不安になります。大変で覆われるとすぐ見えにくくなるけど、子どもたちとあと何年一緒に暮らせるんだろうとか、いつまでこうして一緒に出かけられるんだろうと、たまにはっとして寂しくなる。いま身近にある幸せを噛み締めて生きていきたいなぁ。そんなこんなで漫画読んで、移住情報調べて、もやもやしたりわくわくしたりしながら、ゆるりと秋の夜を過ごしています。

ぺちゃくちゃ交換日記これまでの記事
-都会と田舎でそれぞれ子育てしながら暮らす、ふたりのワーキングマザーの七転八倒な日常を綴る日記-

研究員プロフィール:平原 礼奈

mazecoze研究所代表
手話通訳士
「ダイバーシティから生まれる価値」をテーマに企画立案からプロジェクト運営、ファシリテーション、コーディネートまで行う。
人材教育の会社で障害者雇用促進、ユニバーサルデザインなどの研修企画・講師・書籍編集に携わった後に独立。現在多様性×芸術文化・食・情報・人材開発・テクノロジーなど様々なプロジェクトに参画&推進中。

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