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心と心を通い合わせる原体験を。大阪万博共創チャレンジ認定【音のない料理教室】丨2024年2月18日に開催!

mazecoze研究所 │ 2024.02.09

意思疎通に声を使わない【音のない料理教室】

こんにちは。
mazecoze研究所です。

食とダイバーシティ&インクルージョンをテーマに開催されているユニークな料理教室があります。
その名も【音のない料理教室】
この教室に参加する人にはたった一つ、「意思疎通に声は使わない」というルールが伝えられるのだそう。

手話通訳士としても活動する進藤洋子さんがプロジェクトリーダーとなり、友人や料理研究家と共に進めている【音のない料理教室】について教えてもらいました。

プロジェクトリーダーで手話通訳士の進藤洋子さん

心と心を通い合わせる原体験を生み出したい

進藤さんは、手話通訳を行う際に、ある問いを持ったといいます。
「聴こえる友人と聴こえない友人の通訳をしている際、彼らはお互いの“目”ではなく私の方を見て会話をしていました。その時、本当に手話でしか聴こえる人と聴こえない人は繋がることができないのかという疑問を持ったんです」

そこから【音のない料理教室】の「心と心を通い合わせる原体験を生み出したい」というコンセプトが育まれていきました。

【音のない料理教室】は、参加者同士が「声」を出さずに意思疎通を図り、互いに協力し合って一つの料理を作り上げる料理教室です。
参加者に配られるのは、一部分が空欄になった穴空きのレシピ。ここから、互いに持っている情報を「声」を使わずに交換しあい、4人1組のチームで、一つの料理を完成させます。万人に共通する食というものを切り口に、フラットな意思疎通の環境を作り出すことで、聴こえる人も聴こえない人も、人は言葉がなくても心と心を通わせ合うことができるという原体験を提供しています。

【音のない料理教室】公式Instagramより

進藤さんたちは、「紙とペンやスマホのメモ、身振り手振りなど様々な意思疎通の方法を取ることで、より多くの人の世界が広がるはず」と、3年前から対面とオンラインで【音のない料理教室】を開催しています。
いまでは子どもから大人まで、聞こえない人も聞こえる人も、全国から参加者が集まっているのだそう。

大阪・関西万博の共創チャレンジとしても認定

2025年の4月から開催される大阪・関西万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン(Designing Future Society for Our Lives)」
“参加者一人一人に対し、自らにとって「幸福な生き方とは何か」を正面から問う、初めての万博”となるのだと、大阪府の公式サイトには書かれています。

【音のない料理教室】も大阪万博の共創チャレンジに認定され、未来社会に向けたメッセージを発信しています。

食べることは、人のいのちを救い、いのちに力を与える行為です。同じ食卓を囲むことは、心に生き生きとした豊かさをもたらす、人と人のいのちを繋ぐ行為です。
2022年、今の社会では、聴こえない人と聴こえる人が混じり合うことはほとんどないのが実情です。しかし、一つの料理を力をあわせてつくり、同じ食卓を囲んで食べる。万人に共通する食をきっかけに、これまでに交わることなかった、聴こえる世界の住人と聴こえない世界の住人のいのちがつながり、お互いに力を与え合う。聴こえる人と聴こえない人が別の世界を生きているのではなく、同じ世界を生きていて、全てのいのちといのちがつながっている社会。 
「音のない料理教室」で叶えたいのは、互いの違いを認め合い、尊重し、いのちといのちをつなげることです。聴こえるや聴こえない。見えるや見えない。歩けるや歩けない。個性の違いこそあれ、すべてのいのちの尊さに違いはありません。互いのいのちがつながって、ちがい を ちから に変えることができたら、きっと今より“いのち輝く”未来社会になると信じて活動しています。

【音のない料理教室】公式Instagramより

対面教室も随時開催:次回は2/18日に吉祥寺で

【音のない料理教室】は、現在対面での教室も随時開催されています。
直近では、2月18日(日)に吉祥寺駅付近で開催とのこと(残枠わずかのようです!)

開催情報やお申し込み方法は、【音のない料理教室】公式Instagramをご確認ください!

(画像提供:【音のない料理教室】)

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