English

mazecoze研究所×ワーケーション特集をはじめます

mazecoze研究所 │ 2020.12.01

“ワーケーションは、「多様な越境の価値創造の場」”
mazecoze研究所のワーケーション特集 記事一覧

ワーケーション=ワーク(働く)×バケーション(休暇)

ワーケーション。
ここ数ヶ月で、いろいろなところから聞こえてくるようになった言葉です。

環境省の資料には、
“ワーケーションとは、「ワーク」と「バケーション」を合わせた造語。観光地といった通常の職場以外でテレワーク等で働きながら休暇も楽しむもの”とあります。
国立・国定公園への誘客の推進事業及び国立・国定公園、温泉地でのワーケーションの推進事業実施要領 環境省webサイトより)

職場以外、テレワーク等といった要素の中で、仕事も遊びも公私混同させた働き方。これってこれまでも私たちがやってきたことやん! maze研編集部がざわめきました。

流動的で場所に縛られない働き方をしている人や、そんな場作りをしてきた人はずっと前から存在していて、mazecoze研究所ではそうした枠にとらわれない生き方も探究発信してきました。そこにある色とりどりの視点が、新しい価値の創造や人それぞれの自由を後押しすると実感しているからです。

参考:mazecoze研究所は、「あなただけの自由」を後押しするダイバーシティなカルチャーマガジンです

私たち自身、そんな環境に身を置き体現する当事者の集まりでもあります。ワーケーションにmazecoze研究所の視点や解釈をかけあわせてみよう。mazecoze研究所×ワーケーション特集をはじめることにしました。

いまなぜワーケーションなのか?

では、いまなぜワーケーションが大きくうたわれているのでしょうか?
大きく次の理由があるようです。

1)事業者の経済支援対策として、国が強力にプッシュ
観光地への経済対策、新たな観光文脈(事業者支援)の一つとして、各省庁が様々な支援策を講じ、環境省が補助金の支給を決めるなど、国を中心にさまざまな助成金がワーケーションを支援している。

環境省が4月に115億円を拠出
・国立公園等への誘客・ワーケーションの推進と収束までの地域の雇用の維持・確保 30億円
・国立・国定公園、温泉地でのワーケーションの推進 6 億円
(リンク先の環境省webサイト掲載資料より抜粋)

農林水産省が「農泊」を推進
農泊地域におけるワーケーションのニーズと事例(農林水産省webサイト参照)
農林水産省は2021年度予算の概算要求で、農山漁村振興交付金として「『農泊』の推進」に54億8,500万円を計上(民泊大学の記事より引用)

厚生労働省は補正予算の中に、ワーケーションとも連動してくると捉えられる「強靱な経済構造の構築 中小企業等におけるテレワーク導入支援 」に10億追加(参考:厚生労働省webサイト 令和2年度 厚生労働省補正予算(案)の概要資料)

2)withコロナ時代のニューノーマルな働き方として
新型コロナウイルス感染症の流行に伴う新しい日常の奨励の一環として、また、旅先でも仕事ができる新しい働き方改革への期待がされている。

言葉だけが先行しがちなワーケーションを、独自の解釈で紐解くことで、ワーケーションが本質的に目指す「働き方の多様化」の新たな視点が見えてくるかもしれない。働き方を考えることは、暮らしをはじめ生き方そのものを考えることにもつながっていきます。まさにまぜこぜ。

ワーケーションは、多様な越境の価値創造の場

先日キャンプ場で秋を浴びながら仕事してみました

正直なところ、「そうは言っても、なんでいまなんだろう」というのと「いまこそ、なのかもなぁ」という思いの間で揺れていたりもします。

日々新型コロナウイルス感染拡大の状況が変化する中、都市部から日本の各地域に足を運ぶこと・運ばれることへの抵抗感は、少なからず多くの人がもっているのではないでしょうか。ワーケーションする人だけではなく、受け入れる地域の人たちは、どんな思いでいるんだろう?

ところが子たちがすぐ危ないところめがけて行くからまぁー目が離せない

たしかにリモートワークをする人は増えたけれど、たとえば子育て世代にとっては、働くと保育はセットで、ワーケーションに行く時にはもちろん子連れになります。ワーケーション先の保育事情はどうなっているんだろう?
なんでも便利さを追求すればよいわけではないと思いつつ、多様な人が安心して過ごせるアクセシビリティやバリアフリーの基盤づくりも必要になってくるでしょう。求める配慮は人によって違うという視点や課題感をもつことが求められると感じます。

焚き火を見ながらこの記事を書いてみたりして(集中はできない)

一方で、ワーケーションは、東京や都市部を起点としない、いろいろな地域への横断や越境が自由に育まれる取り組みでもありそうです。地域にとっては関係人口を増やす手段になったり、訪ねる人にとってはその地域での出会いや新たな価値づくりに関われたり、もしかすると複業という新たな働き方の選択肢も広がるかもしれません。

あれ、ワーケーションって、1人ひとりの立場や環境によって見えてくるものも、うれしいことや課題もぜんぜん違ってくるのでは? きっと地域の数だけ、受け入れる人の、訪れる人の数だけ様々なワーケーションの形があって。

多様な視点からワーケーションを知り、相互に理解して、よりよい関係をつくっていくこと。そこから何が見出せるのか、この特集を通じて考えていけたらいいなと思っています。

最後は単なるバケーションになりました

mazecoze研究所ではワーケーションを「多様な越境の価値創造の場」という切り口で捉え、現在、日本各地でいろいろな立場でワーケーションに取り組んでいる人たち(受け入れる場づくりをする人、その場を使って新たな価値を作る人、間に入って価値を作る人など)に光を当て、取材や対談をしていきます。日本各地の人たちと連携し、個々の物語をお聞きしながらワーケーションを探究してまいります!

mazecoze研究所×ワーケーション 編集部

ページトップへ戻る