手話×字幕×音声×取材同行体験&取材動画
オンライン取材同行体験という場
こんにちは。mazecoze研究所です。
取材の場の臨場感を体験できる「mazecozeオンライン取材同行体験」、色々な取材ではじめています。
先日は、手話が第一言語である今村彩子監督と、「コミュニケーションと多様性」をテーマにmazecoze研究所のひらばるが対談をさせていただきました。
たくさんの方が取材に同行してくださり、手話話者のろうの人、手話がわかる聞こえる人、手話がわからない聞こえる人など、まさにまぜこぜな場となりました。
ダイバーシティな取材の実験
当日は、手話×字幕表示×音声読み取り通訳で取材を進行しました。
取材同行体験で置き去りになる人がいないように、手話はどの位置なら見やすいか、字幕はどう表示したら手話と一緒に見られるだろう、参加の方に事前に共有する資料の内容は……などなど考えながら準備を重ねました。
でも、実際にやってみると、これでカンペキとはなかなかならないのですよね。まずやってみて、そこから気づいた点や反省点を次に活かす形で毎回進めています。まさに、取材そのものがダイバーシティの実験!
動画『珈琲とエンピツ』裏話
今回、手話の音声読み取り通訳をお願いした阿久津真美さんは、2011年に公開された今村監督作品『珈琲とエンピツ』のプロデューサーでもあります。
maze研ひらばるが今村監督と出会ったのも、2012年の夏に真美さんが企画した「辻堂ビーチフェスタ」というイベントでMCをしたご縁でした。
その後もmaze研で今村監督に取材させていただく機会がありましたが、真美さんと3人そろって会うのは先日の取材ぶり。
取材は今村監督の新作映画『友達やめた。』やコミュニケーションについてのお話がメインでしたが、取材後の少し余った時間に、『珈琲とエンピツ』の話題が繰り広げられたので、動画でシェアしてみたいと思います^^
(動画に音声が入っていないので、この記事末尾に動画内のテキストを貼付します)
動画を見た今村監督からは、「取材後のシナリオにない、この会話がとても好きで、それを編集していただき、感謝しています。とても嬉しいです」とコメントをいただきました✨
今村監督、取材同行体験にご参加くださったみなさま、手話通訳の真美さん、関係者のみなさま、うれしい時間をありがとうございました。
対談記事は、9月上旬公開予定です。ぜひお楽しみに^^
今村彩子監督取材中の一コマ 『珈琲とエンピツ』裏話テキスト
登場人物
・今村彩子監督
・阿久津真美さん(『珈琲とエンピツ』プロデューサー)
・maze研ひらばる
コメント中の〈手話〉は、音声なし手話での発言
その他は、音声+手話での発言
ひらばる:(取材も終盤にさしかかり)真美さん、コメントどうですか?突然ふってみる(笑)
今村監督:〈手話〉聞きたい!聞きたい!
真美さん:〈手話〉なになに、突然!難しい、通訳脳だから、いま(笑)
ひらばる:さっき今村監督が話していた、『珈琲とエンピツ』の中で、自分の声を出してみたらどう?って言ったプロデューサーって、真美さんですよね?
真美さん:そうだよね(笑)
今村監督:〈手話〉そうそう。覚えてる?
真美さん:〈手話〉覚えてる。当然覚えてる!
今村監督:〈手話〉いい言葉だと思った
ひらばる:(今回、手話がわからない取材同行者の方もいるので、2人のやりとりを音声通訳中)
真美さん:声出す必要ね、ごめん忘れてた(笑)
ひらばる:監督の話を聞いてどう思いましたか?
真美さん:やっぱり(主役の)太田さんに対しての色々な思いは彩子の気持ちで、うまい人がナレーターやってもなんか合わない、抵抗あるって思ったんだよね。
だからやってみたら?って、嫌がる彩子を〈説得〉っていうか(笑)
今村監督:〈手話〉そうそう(笑)
ひらばる:監督にとっては何か乗り越えた、新しい世界を見たきっかけになったってことですよね
真美さん:そうだね。
今村監督:そうそう。ありがとう!
真美さん:いえいえ(笑)
ほんとうにあの手書き文字の字幕もすごく良かったと思うし、いろんな意味で、新しいやり方をやれたかなと思うし、太田さんのいい部分を引き出せて、人気になって、ほんとよかったなと思う
ひらばる:〈手話〉パチパチ
※手話の拍手は両手をひらひらさせます
真美さん:〈手話〉パチパチ。懐かしいー