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石田恵海とひらばるれなの「ぺちゃくちゃ交換日記」石田恵海とひらばるれなの「ぺちゃくちゃ交換日記」

新学期のこどもたちのチョイスを見守る

石田 恵海 │ 2023.04.19

ばるさん、八ヶ岳にもやっと春が来て、草木たちが次々と開花したり、新芽を出したりと生命が爆発しているよ! 
そんないのちの美しさに魅了されていたら、わたしのなかで「生花欲」というのが爆発して、とにかく花を活けたくて活けたくてたまらない!という日々に突入しました。
それはどういう日常かというと、まずInstagramのタイムラインの7割が活け花picになりました(あとは世界中のレストランの料理picと、人間の赤ちゃんに寄り添う動物の動画)。
外に出れば草と花ばかり目で追うようになり、車を運転中は脳内で花を活けるするようになった。
もちろん、実際にそこらへんの草花を活けてレストランに飾る。レストランを花で美しく整えたいというよりも、花を活ける場を探したらレストランだったという感覚。おかげで店は花だらけ。ほぼ熱狂に近いので、そのうち見向きもしなくなる日が来るはず。わたしは時々、雷にでも打たれたかのように、突然何かに夢中になる。

我が家の男児たちはこの4月で、保育園年長児と小学5年生と中学1年生となりました。
新学期がはじまったこの1週間は、毎年のことだけど、長男次男は学校から帰ってくると、今日は学校で何をしたという報告を両サイドから一斉に伝えてくる(それを聞き分けながら返答する術をかあちゃん身に付け、ワンレベ上がったぞ)。そして、行き倒れのように早々に寝てしまう日が続く。それだけフルスロットルで新学期を楽しんでいる証拠だと見守っている。1か月もすれば慣れてきて、体力もついてくる。
長男は中学生になってはじめて「教科」というものを知り、大変だ大変だと言いながらうれしそうだ。

南アルプス子どもの村小中学校では、小学校から「チョイス」と呼ばれる選択授業があって、前記・後期で変わるチョイスは何を選んだのかをこどもたちから聞くのが、いつも楽しい。
チョイスを何にするかを決める前に、お試しで1回授業を受けられるようになっていて、今日、次男は念願の「水泳」のお試しチョイスだとうれしそうに昨夜、水着の準備をしていた。
「ダンス」にするか悩んでいるという。彼は一時期、寝ても覚めても踊っていて、わたしの誕生日に「オレ、お金ないから、ママにダンスをプレゼントする」とダンスを見せてくれて、わたしを泣かせたことがある色男だが、当時の彼はダンスはひとりでするもので、学校の授業でするのは違うと頑なだった。そのころからちょっと落ち着いて、あらためて授業でダンスを学びたいと思ったようだ。

一方、長男も念願の「ピアノ」をチョイスに選ぶという。彼はお年玉で電子ピアノを買って、毎日少しずつ練習して、着実に上達している人だ。彼はわたしのように熱狂して飽きる人ではない。小学6年時のチョイスでは水泳を選び、1年間で驚くほど泳ぎがうまくなったので、ピアノもメキメキと上達するのだろう。
もうひとつのチョイスは「デッサン」を選ぶと聞いて、いいなー!と、わたしは学生のころ、木炭で石膏デッサンをする静かな時間が大好きだったという話をした。きっと長男も木炭デッサンの時間、好きだと思う。

「チョイス」は好きや得意の発見や、より深く知りたいという「沼」への入口にもなる。その時間の重なりは人生を面白くし、いつか生きる糧にもつながる。選択肢が多いっていいなー!

新しい出会い、新しい時間、たくさんの選択肢。どっぷり肩まで浸かった生け花沼から、わたしは新学期のこどもたちのまぶしさに目を細めて見ています。

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-都会と田舎でそれぞれ子育てしながら暮らす、ふたりのワーキングマザーの七転八倒な日常を綴る日記-

研究員プロフィール:石田 恵海

つくるめぐみ代表
得意なテーマは自ら実践する「田舎暮らし」「女性の起業」「自由教育」。八ヶ岳ガストロノミーレストラン「Terroir愛と胃袋」女将であり、「自分らしい生き方」などをテーマとした編集・ライターでもあり、三兄弟の母でもあり、こどもたちをオルタナティブスクールに通わせている。「誰もが、オシャレしてメシ食って恋して仕事して、最期まで自分を生きられる、自立した社会づくりに貢献すること」を理念に活動。2020年より古民家一棟貸しの宿、棚田を愛でながらコーヒーを楽しむカフェ・ギャラリーも開業する。
Terroir 愛と胃袋

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