第6回:記録だけじゃない、家族のコミュニケーションツールへ
家計簿アプリZaimにどっぷりはまって、ついにはスタッフになってしまった綿島琴美です。このコラムでは、結婚を機にお金のことを考え始めた夫婦のアレコレをご紹介しています。
Zaimに出会うまでのわたしたちの道のり
第1回:夫婦の役割分担、明確さとゆるさがキモ!
第2回:“きちんとした家計簿”、それは大きな落とし穴
第3回:家計簿のストレスはこんなところにも!? まさかのアレが……
第4回:夫婦の分担は、ゆるく、時にはまぜこぜに!!
第5回:実践!これがわが家のアプリ家計マネジメント
スマホアプリならでは、ムリなく高まる関心
家計簿アプリを使うことで、管理面でのストレスがほとんどなくなった私たち夫婦。それどころか、スマホを使ったアプリならではの気づきがたくさんあることに驚きました。
もともと家計簿をエクセル上で私ひとりが管理していた頃は、毎月家計簿を集計した後に初めて「今月はこうでした」と夫に報告するのが習慣でした。自分自身も途中経過をあまり意識せず、1ヶ月に1度結果を見返すだけ。単純に数字を見るだけでなんの手応えもなかったのが正直なところでした。
それが、家計簿アプリの場合だと入力をきっかけに Zaim を起動するたびに、ホーム画面に「今の状況」が自動で表示されるので、自然とそのことを確認することができます。もちろんそれは夫も同様。何かを購入して Zaim のアプリをぽんと立ち上げるだけで目に入る情報で、がぜん家計に対する関心度合いが高まったようです。
週ごと・月ごと・年ごとの集計もタップひとつで確認できるので、旅行や冠婚葬祭の特別出費など年間で変動が多いカテゴリについても「トータルでどれくらい?」とさらっとチェックOK。特に旅好きの私たち夫婦にとって、年間でいくら使っているのかがすぐに分かると計画を立てやすい!「そろそろどこか行こうか」という時には、すでにどれくらいのお金を使っているかは、行き先選びにも大きく影響するところ。その際、”わざわざ感”なく確認できるので、話し合いもとってもスムーズです。
改めて見えてくる、自分たちの暮らしぶり
また、 Zaim を続けていく中で「外食費はどうやら支出に占める割合がかなり大きく、家計にインパクトがありそう…」と気づき始めました。そこでざっくりカテゴリの中から「外食費」だけを抜き出してカスタマイズすることに。”ふたりの外食”と”みんなで外食”と内訳をさらに細分化してそれぞれ登録してみることにしました。
”外食費をいったいいくら使っているのか?”ということをきちんと把握するために始めたこのカスタマイズですが、内容がわかることで改めて自分たちの暮らしぶりが見えることに驚きました。
「先々週からふたりだけの外食全然行ってないみたい!今週気になってた◯◯のお店行かない?」とか、 「外食費トータルは少なかったけど、みんなとの外食が少なかったのが残念だね」などなど、これまでにない振り返りを夫と楽しむようになったのです。
単純に予算を設定して「外食費が少なかったからOK」ではなくて、その内容に一歩踏み込むことで”もっと毎日を楽しもう”という気持ちが自然に生まれたことが、大きくもうれしい誤算でした。
記録から見える、家族のこれから
”家計簿”というツールそのものは、もちろんお金をきちんと管理するためのものです。でも、お金はあくまで生活をする上での手段。大切なのはそれをどんなふうに使ったか、満足した使い方ができたのか、ということです。
家計簿から見えてくる総金額だけでなく、「どこで」「どんなふうに」毎日を過ごしていたかという生活そのものを振り返る。そして、それを”家計担当ひとり”で行うのではなく、自然な形で家族みんなでできれば、毎日はもっと前向きな変化を生み出すことにつながっていきます。
”これまでの暮らしぶりから、これからの暮らしを一緒に考えていく”ことが、私たち夫婦は家計簿アプリによって身近な物になりました。もちろん、ご家庭それぞれにいろんなコミュニケーションの仕方があるはず。家計簿はその一例にすぎません!夫婦が、家族が、一緒になって考えるきっかけを持つことが日々の暮らしにとても大切なことだと思います。
さてさて、とっても私的なことですが、私たち夫婦に新しい家族がやってくることになりました!ということで、私もしばし産休に入ります…。6回にわたってお送りしましたこの【夫婦一緒の家計術】も今回でいったんおしまいです。
またいつか【家族みんなの家計術】としてみなさんにご紹介できる日がくるといいなと思います。これまでお付き合いいただき、ありがとうございました!みなさま、どうぞ楽しい家計簿ライフを〜。
綿島琴美(わたじま ことみ)
1982年生まれ。家計プランナー。
金融機関との自動連携機能を備えた日本最大級の家計簿アプリサービス Zaim にて、ユーザーへの家計サポートを行う。
個別相談やワークショップを通して、一人一人のライフスタイルに合った家計の仕組みづくりを提案。
初の監修本『Zaimのシンプル家計術』(ナチュラルライフ編集部編、税込み842円)が学研プラスより好評発売中。
2級ファイナンシャル・プランニング技能士。
家計簿アプリサービス Zaim