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※この記事は、mazecoze研究所が「True Colors CARAVAN」広報チームとして企画制作した“マガジン”を、当メディアにも転載するものです。True Colors CARAVANの開催と連動して随時連載いたします。

True Colors CARAVANが全国に向けて出発しました

こんにちは。True Colors CARAVAN広報チームの平原です。
2022年4月21日(木)に東京・恵比寿ガーデンプレイスセンター広場で“True Colors CARAVAN出発式”が開催されました。

True Colors CARAVAN(以降CARAVAN)は、鮮やかな黄色のスクールバスとともに、個性豊かなアーティストがパフォーミングアーツで日本各地(全国6箇所)を旅するTrue Colors Festival の新しいプロジェクトです。

出発式当日は、多彩なパフォーマーのみなさんと、True Colors Festivalアンバサダーの乙武洋匡さん&ryuchell(りゅうちぇる)さん、SOCIAL LOCKS!からこもり校長(小森隼さん)とぺえ教頭(ぺえさん)などなど、とっても豪華な出演者がステージに集合!
長い準備期間を経ていよいよ出発するCARAVANを全国へと送り出すために駆けつけてくださいました。

今回のCARAVANマガジンでは、出発式の様子をステージがはじまる前の舞台裏から、プロジェクトに関わる方々の声と一緒にお届けしてまいります。

CARAVANのコンセプトや楽しみ方はこちらの記事もご覧ください

True Colors CARAVAN出発式
日時:4月21日(木)14時〜15時30分
会場:恵比寿ガーデンプレイスセンター広場
主催:日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS
助成:日本財団
公式サイト:https://truecolorsfestival.com/jp/program/CARAVAN/

蒔かれたそれぞれの種。乙武さん、ryuchellさんからのメッセージ

まずは、出演者の声を聞きに舞台裏へ。

本番前のバタバタとしたタイミングに割り込んでしまったのですが、どなたも気さくにこころよく取材にご対応くださって、広報チームはすでにTrue Colorsチームのみなさんのファンです。

昨年10月にTrue Colors Festivalアンバサダー対談で多様性への思いを語ってくれた乙武洋匡さんとryuchellさん!
出発式ではMCも担当してくださいました。しかもお二人ともイベントのMCは初体験とのこと(1000回くらいはしていそうなのに)。記念すべきCARAVAN出発式を迎えて、いまのお気持ちは?

乙武さん
わくわく感と、ほっとした気持ちが大きいですね。
パフォーミングアーツの一番の魅力は舞台と観客が一体となって化学反応が起こることだと思います。コロナによって長い期間それができていなかった中で、今日無事に出発できてすごくほっとしています。
それぞれに違う人たちがチームになって一生懸命に自分を表現して、それをお客さまが見て喜んだり感動してくれたりする場ができたことは、私にとっても感慨深くて夢のような空間です。目が潤んじゃいますね。

ryuchellさん
みなさんと一緒にそれぞれの違いを認められる素敵なイベントを開催することができて、すごくわくわく楽しみにしています。
今日は「自分色」をテーマにしたダンスバトルにも出してもらえるということで、本格的なダンスを踊られたらどうしよう(笑)
僕、たとえ振り付けが入ったとしても、すごい個性出ちゃうみたいなところがあって、自分流のダンスになるんですね。でもそれでいいんじゃないかな。
自分色をしっかり出してそれを貫けば、その人にしかできない特色になるし、それはダンスにもお仕事にもすべてにつながると思うんです。
違いを大事にしながら、輝ける。みんなも自分らしく楽しんでもらいたいです。

少しの不安とわくわくと。CARAVAN Performersからのメッセージ

続いてCARAVANのステージでパフォーミングアーツを披露するパフォーマーたちのもとへ。

出発式のスペシャルゲスト、後藤仁美さんです!
後藤さんは“軟骨無形成症・小人症で身長115cmのモデル・俳優・イラストレーター”として活躍され、2020パラリンピック閉会式ではドラム演奏で注目を集めました。出発式でもドラムを叩いてくださることに。

後藤さん
いろんな色のある人たちがこの場をつくりあげていることがすごく楽しみで、その一員になれたことを嬉しく思います。
私はパフォーマーのDAIKIくんと同じ、軟骨無形成症という背が小さい障害なんですけど、同じく表現する身として共鳴する部分もあって、今回こうしてみなさんと共演できるのがとても嬉しいです。

Performers、仲良し。

ステージ横では、True Colors CARAVANのために結成されたパフォーマンスユニットCARAVAN Performersの姿が!
本番直前の気持ちを一言ずついただきました。

ステージでのリハーサルの様子

ダウン症候群と生きるヒューマンビートボクサー HARUKIさん
パフォーマンスをするのがすごく楽しいので、障害のあるなしは関係なく、みんなで楽しくわくわくする、ダンスをするというのが今日の僕のメインです!

フリースタイルダンサー テコエ勇聖さん
リハーサルに参加できないこともあって、メンバーとの熱い信頼関係がもしかしたら僕だけまだ構築できていないかもしれないんですけど(笑)
ここにくるまでにも気づきがたくさんありました。ショーに活かせたらいいなと思います。

車椅子ダンサー、サーカスパフォーマー かんばらけんたさん
お客さまに楽しんでもらって、見たことがないものを見せられるようにがんばります!

バレエダンサー Eriさん
今日は雨の予報だったのにお天気に恵まれて、このまま気持ち良くみなさんとイベントができたらいいなと思います。

ロックダンサー NAGAさん
今日この日を迎えることができて、いろんな人の力を発揮できることをとても嬉しく思います。この場に来てくださる方の心に響くようなステージにできたらいいなと思います!

耳の聞こえにくいストリートダンサー かのけんさん
直前までみんなで思いを伝え合って、ストーリーも振り付けも悩みながら、よりよい作品になるように作ってきました。今日表現するのはいまのベスト。純粋に楽しんでもらいたいなという気持ちでいます。

DJ機材の調整をする徳永さん

車椅子DJ、ファッションジャーナリスト 徳永啓太さん
みんなに楽しんでもらえるかな、という少しの不安はあります。多様なメンバーと、互いに違うからこそ起こる摩擦やコミュニケーションも含めて、この旅で楽しんでいきたいです。

トークのリハーサルをするDAIKIさん

先日CARAVANのコンセプトとパフォーミングアーツのお話をうかがった演出・振り付け担当の伊豆牧子さんと、パフォーマーとしても舞台に出演するリーダーDAIKIさんの、いまのお気持ちは?

日本人初の低身長症クランパー DAIKIさん
やっとこの日を無事に迎えることができました。僕らはやれることを最後までやり通して、それがお客さまの感動へとつながったらいいなと思います。

伊豆牧子さん
いまもう言葉にできないです。動きも考えていることもバラバラなみんなが、本当にバラバラのところから、この作品で何を表現しようとコミュニケーションをとって、それぞれのアイデアも取り入れて、やっと形にできていて。
今日が始まりで、これからこの種が育っていきます。みんな楽しんでやりましょう!

パフォーマンス手話通訳者にもインタビュー!鑑賞サポート×エンターテインメント融合への挑戦

みなさんの言葉に開始前から胸がいっぱいになりつつ、お次は鑑賞サポート×エンターテインメント融合への挑戦という切り口から、お話を聞いていきますよー。

True Colors Festivalでは、「居心地のいい社会」に向けて多様な人が楽しめるように、アクセシビリティや鑑賞サポートにも力が注がれています。

出発式の会場には、車椅子で鑑賞いただける車椅子席、お子さまとも一緒にステージを見やすいゆずりあいエリア。

ちなみにスタッフTシャツの背中のQRコードを読み取ると、True Colors Festivalの公式Twitterへ飛びます

鑑賞サポートとしては、ステージ両脇にあるモニターにはステージ上の会話やアナウンスをリアルタイムに字幕表示。ステージの状況を音声で説明する「日本語音声ガイド」も、スマートフォンがあれば事前の申し込み不要で利用いただけるようになっていました。

出発式での鑑賞サポートのコーディネートを担当した西本さんに、大事にしたポイントを教えてもらいました。

西本さん
誰もが使いやすいサービスで、サポートを必要とする方も一緒に楽しめる環境づくりを目指しています。見にきてくださった方が、ご自身の活動の中にも取り込めるような気づきにつながっていけばいいなと思っています。
さらに西本さんによると、出発式での大きな挑戦として、手話パフォーマーや手話エンターテイナーとして活躍する表現者による「パフォーマンス手話通訳」があるとのこと。

パフォーマンス手話通訳で出発式に出演する、⼿話表現者・⼿話エンターテイナーの那須映⾥さん(ろう者)と、⼿話通訳⼠・⼿話パフォーマーの武井誠さん(CODA)にもお話を聞きました!(リンクしたお二人のインタビュー記事もぜひご覧ください!)

那須さん
パフォーマンスの一部として、その内容を手話に変えつつ表現者としてお伝えしていくのが「パフォーマンス手話通訳」です。
私は前にあるモニターの字幕とその隣にいる手話通訳者からの情報を見ながら舞台のパフォーマンスを手話で表現していきます。
今回のように、パフォーマンス手話通訳をろう者が生でするというのは珍しく、実験的な場になるのではないでしょうか。お客さまが見やすく楽しめるよりよい場をつくるために、運営スタッフと一緒に共通理解を深めながら進めていきたいです。

武井さん
エンタメ系の手話通訳というものが、最近やっと社会的に認知されるようになってきたかなと思っています。
僕の個人的な考えとしては、パフォーマンスをしている人と手話通訳の境みたいなものがなくなっていくと、お客さまもスムーズに手話を見られるのではないかと。とはいえ実際に自分が踊るわけはないので、うまいポジションを見つけて、パフォーマーの表現に合わせて、楽しい雰囲気や勢いやオーラを僕の体を使って聞こえない人たちに届けるというイメージをもって通訳しています。

那須さんと武井さんのほかにもう一名、舞台下に手話通訳者さんがいらっしゃいました。瀧澤亜紀さんです。聴者の瀧澤さんは、ろう者の那須さんに向けて音声言語を手話通訳。リハーサルでも座り位置やリアルタイム字幕との使い分けなど綿密なすり合わせが行われていて、細やかな連携のもと「パフォーマンス手話通訳」という表現につながっていくのだと私自身勉強になりました。

最後に、先日伊豆さんとDAIKIさんと共にお話をうかがったお二人のもとへ。
日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS パフォーミングアーツ事業部部長の森さんと、クリエイティブ・ディレクターの森下さんです!

森下さん
やっぱり晴れるなって(補足:当日は直前まで雨の予報でした)
紆余曲折ありましたが、出発式を迎えることができて、 “色んな人とつくる“ということがいかに難しく、大変で、楽しいことなのかを噛み締めています。
まだ、出発したばかりですが、僕としては、できるだけたくさん寄り道をしたいと思っています。どうもその寄り道の先にもっとおもしろいことが待っているような気がしてならないんです。

DIVERSITY IN THE ARTSチームのみなさん。右が森さん

森さん
わくわくしています。CARAVANバスも、会場全体のカラフルな色も、この屋外で開けた感じも、テーマである「上を向く」感覚がしますね。出発にふさわしい日になったなと思います。楽しみです!

True Colorsコンサートの開催も発表!オープニングパフォーマンス

そしていよいよTrue Colors CARAVANステージのはじまりです!

コンセプトムービーが流れ……(ちなみにこのムービー、ご来場のお客様が「かっこよかった!」「すごくよい」とSNSでもシェアしてくださっています。ぜひご覧ください!)

クラクションの音と共に、バスの中から出てきたのは、

HARUKI & DAIKI!
HARUKIさんのヒューマンビートボックスに合わせてDAIKIさんの激しいダンス。かっこいいー!

続々とCARAVAN Performersがバスから降りてきます。
フリースタイルダンサー テコエ勇聖&サーカスパフォーマー かんばらけんた&ストリートダンサー かのけん!
かんばらさんどのような体勢なのでしょうか。す、すごい!

みんなでなにかを集めてる?

あ、投げた。

にこっ。

ここで、観客席にいたゲストパフォーマーの後藤仁美さんもステージに誘われ、ドラム演奏がはじまりました。

かわいい&とってもパワフル&かわいい!

那須さんも、パフォーマーのダンスや動きに合わせて表情豊かにパフォーマンス手話通訳をしています!

ダンスにドラムにヒューマンビートボックスにDJにパフォーマンス手話に!
あっちもこっちも賑やかだけど、なんだか一体感。パフォーマーのみんなが身体でおしゃべりしているみたいな舞台でした。

CARAVAN出発式に合わせて制作されたオリジナルパフォーマンスが終わると、MCの乙武さん、ryuchellさんが登場!

乙武さん
皆さんのパフォーマンス、素晴らしかったです。個性が溢れ出るステージでした。
そして、ようやくこの日を迎えることができました。
歌、音楽、ダンスなど、私たちの身近にあるパフォーミングアーツ。障害とか性別、世代、言語、国籍、こういったものをごちゃまぜにして、個性豊かなアーティストとどんなことができるのか。観客である皆さんも巻き込んで楽しんでいこうというのが、このTrue Colors Festivalです。

ryuchellさん
かわいかったし、かっこよかったし。本当にすばらしかったです!
皆さんが今まで溜めていたパワーを発揮できる日が来たという感じで、僕もすごく楽しみです。

次に、CARAVANを主催する日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS 横尾紀彦理事長と、CARAVANを助成する日本財団 樺沢一朗常務理事からのご挨拶がありました。

横尾理事長
これまで東京中心に行ってきた取り組みを、全国6か所、札幌、仙台、名古屋、大阪、広島、福岡に向けてスクールバスで巡回していく新たな試みがCARAVANです。今回の取り組みを通して、これまで得た鑑賞サポートの知見をもとに、お互いを尊重する気持ちが全国各地に広まって、多様性のある社会への体験を深めるきっかけになればと思います。

樺沢常務理事
True Colors Festivalは、本当の自分の色を出し、自分らしくいられる居心地のいい世の中への願いとともに始めたキャンペーンです。
CARAVAN がこれから東京に戻ってくる秋(2022年の11月)には、東京に世界各国から100人を超える多様なアーティストが一堂に会すコンサートを開催する予定です!

樺沢常務理事より、11月にTrue Colorsコンサートが企画されていることがこの場で発表されました。CARAVANの道は、全国を巡ったその先にもつながっていくようです!

パフォーマンストーク。いろいろな色を、いまここで一緒に。境界線を溶かすパフォーマンスの力

続いては、MCのお二人と後藤仁美さん、振付・演出のDAIKIさんと伊豆さんがステージに残ってパフォーマンストークです。
テーマは「パフォーマンスの力」について。みなさんのコメントを少しずつご紹介したいと思います。

後藤さん
私はドラムをやっていて、最初は小さい体だからできないかなと思っていたのですが、自分の小ささを生かそうと、パラリンピックからスタンディングでドラムを演奏し始めました。逆に普通のドラムセットに自分の体が埋もれている感じもおもしろいんじゃないかとか。パフォーマンスとして自分の小ささを生かして楽しんでやれているなと思います。
これまでは、自分に障害があるってあんまり気にしてなかったんです。でもこうやっていろんな障害というか、みんないろんな色があるだけじゃないですか。その色を表現しながらその場を作っているのがとっても楽しいなって思って、勉強にもなります。

DAIKIさん
「Danceで福祉をデザインする」をテーマに、ダンスで本当の意味での多様性を追い求められるのか、という活動をやっています。
僕自身もダンサーとして、14歳のときにヒップホップをしている友だちを見てかっこいいなと思ってダンスをはじめたんですけど、レッスンには障害のある人は僕しかいなかったし、ステップ系の技で足が絡まったり、体への負担も大きくて。どうしよう、ダンスできないなって。でも、このジャンルは危ないなとか、いろいろ向き合っていきながら、自分にしかないスタイルを独学で作っていこうと10年以上やり続けてきて今があります。こうやって誰かと一緒に舞台を作らせていただけるようにもなりました。
誰が特別とか、教える側と学ぶ側と分けるのではなくて、どうやったら一緒に作品を作れるか。一緒にゼロから作る。どうやって同じ空間で音楽を、ダンスを楽しむことができるかというのを日々、仲間たちと探究しています。

伊豆さん
これまでいろんな種類のパフォーマーと、ジャンルを超えて一つのステージを演出してきました。お互いにリスペクトをもってやることで、新たなパフォーマンスが生まれることを目指してきました。
今回、初めて障害のある方とご一緒させていただいていて、たくさん勉強になっています。
かのけん君は耳が聞こえないパフォーマーなので、ダンスに必要な音楽を、言葉でまず伝え合ったり、練習でのコミュニケーションも、話す人を明確にしながら進めたりしています。
HARUKI君は体調管理への気くばりも必要で、みんなで休憩しようとか、おトイレにいこうとか、そういう声かけをしながら進めています。
お互いに思いやる気持ちが強いので、集中しながらも、ケアをして進めることが大事なんだなと、学ばせていただいています。
一人一人違う体を持っていて、違う心を持っている。そういった人たちが一つになる、今ここにいる、生きているということを大事にして、全国に種を蒔いていきたいです。

ryuchellさん
生きているといろんな人との出会いがあって、自分の中の色もあるけど、扉を開けていろいろな色を知ってみたら、「わ!この色ってこんなにすてきなんだ!」って思えたり、違う角度で見てより好きになれたり、そういう出会いってあると思います。
みんなそれぞれ違って、そういう意味では、多様性。だからこそ、このTrue Colorsだと思います。自分の本当の色みたいなものを見つけるためにも、もしかしたら、全然違う色を知ったほうがいいかもしれないとか、そういうふうにつながっていくんじゃないかな。

乙武さん
みなさんのお話から、パフォーマンスというものと、僕らが目指している、ダイバーシティというのものが、いかに深いつながりがあって、相乗効果でお互いにいい作用を及ぼしていくのかというのがすごく伝わったんじゃないかなと思います。

CARAVANで一緒に全国を巡る「SOCIAL LOCKS!」課外授業 こもり校長とぺえ教頭登場!

次に、ラジオの中の学校SCHOOL OF LOCK! から、2021年12月より放送を開始し、全国のリスナーさんから多くの声を頂いている、「SOCIAL LOCKS!」の課外授業がはじまりました。

SCHOOL OF LOCK! のパーソナリティーを務めるこもり校長とぺえ教頭がご登場!会場にはリスナーのみなさんもたくさん集まってくださいました。
「校長・教頭」もそうですが、SCHOOL OF LOCK!ではリスナーさんのことを「生徒」と呼ぶそうです。CARAVANのスクールバスとマッチし過ぎていますね!

SOCIAL LOCKS!」は、True Colors Festivalとのコラボコーナーとして立ち上がったコーナーです。
こもり校長は、「主に10代の生徒からの声を直接届けていただいています。たとえば、性や障害への悩みなども、みんなが思っていること、感じていることを言葉にして届けてもらっているコーナーです」とその内容を説明してくれました。

ぺえ教頭も、「いろんな境遇の中で、悩みながら生きている子たちの声を聞きながら、私たち自身もどこまでの多様性を認め合うべきなのかとか、向き合いながら、模索しながら、一緒に考えるいい時間になっていると思います」とコメントしてくれました。

また、スペシャルゲストとして渋谷龍太(SUPER BEAVER)さん豆柴の大群からナオ・オブ・ナオさんハナエモンスターさんもご登壇!
「“違い”ってなんだろう?」をテーマに「そもそもが全員“違う”ところから始まっている(渋谷さん)」、「違いを個性と捉えるのは大事(ハナエモンスターさん)」などのコメントと、さらにはみなさんの学生時代のお話にまでトークが繰り広げられました。

SCHOOL OF LOCK! 恒例という黒板を使ったメッセージでは、「それぞれ(渋谷さん)」「十人十色(ナオ・オブ・ナオさん)」「正解はない!(ハナエモンスターさん)」という言葉が並びました。

ぺえ教頭、こもり校長の言葉とメッセージをご紹介します。

ぺえ教頭「結婚」
今、この場で私が何を書けば一番意味があるかなと思って、書きました。結婚です。
私と同じ境遇の当事者の方は、まだ結婚という形では、愛を確かめられないので、だから私がこの言葉を書いてここで発表させてもらって、早くそのときがくることを願っています。よろしくお願いします。誰によろしくお願いしますか、わからないんだけどね。

こもり校長「表現する」
言葉にできないことがあったら、自分がどうしたいかを表現して、出していかないと思いは伝わらないし、この自分が生きている世界で自分というものを見つけることもできないのかなと思います。
多様性にしても、なぜそれが多様性と思うのかとか。
表現することって言葉にするだけではなくて、いつも家にいるけど、休みの日に一歩、家から外に出ることだって、多様性の1つだと思うので。
心の中で思っていることがあるのなら、表現して、この世界に一歩踏み出してほしいなと。自分自身、力強い一歩が踏み出せるようにという決意を込めて、この言葉を書かせていただきました。

SCHOOL OF LOCK! のみなさんの真剣な言葉は、会場にいる人にすっと溶け込んでいくように感じました。これからのCARAVAN でも、毎回SOCIAL LOCKS!の課外授業が行われる予定です!

自分色を表現するバトル&コラボダンス

出発式の締めくくりは、CARAVAN Performersによるバトル&コラボセッションです。
徳永啓太さんのDJと、ジャンルも特性も違うパフォーマーたちのダンスが会場を沸かせていきます。私はもう手元にビールがないのが不思議な気分になりましたね。

ダンスバトル一回戦目はNAGA vs かのけん!
NAGAさんの超絶ロックダンスに、かのけんさんの演劇を見ているかのような表情豊かな舞い!

2回戦目はかんばらvs Eri!
みんなが「唯一無二」と話すかんばらさんのダンスは、車椅子を身体の一部のように使いこなしながら、回ったり逆立ちしたり。本番前にかんばらさんがおっしゃっていた「見たことがない世界」が広がりました!

Eriさんのバレエを軸にしたしなやかなダンス。美しいー!

ラスト3回戦は、DAIKI×ryuchell!
ryuchellさんがふたたびサプライズ登場してくれました!

DAIKIさんのクランプダンス!
クランプダンスは感情をむき出しにして怒りを表現する踊りだとDAIKIさんから教えてもらったのですが、ほんとにすごい迫力です。ryuchellさんの近くに行って威嚇するのかと思ったら、ぺこり、にこり。さすが優しくお茶目なDAIKIさんです。

自分色のダンスというテーマの中で、ryuchellさんはどこか沖縄の風を感じて癒される舞いを披露してくれました。

最後に、会場のお客さまも一緒になって、コラボレーションダンス!
みんなで同じ舞台を見る、体を動かしてみるってこんなに気持ちがよいものなんだ、と改めて感じました。

エンディングではパフォーマーのコメントを、隣でかのけんさんが手話通訳し、出発式は幕を閉じました。DAIKIさんのコメントをご紹介して、このステージレポートを終わりたいと思います。

DAIKIさん
(今日のこのステージには)本当に大事な大事な、色とりどりの素敵な言葉がありました。これは皆さんも同じです。一人一人が声を上げて、その思いを我慢せずに伝えるべき人に伝えていってください。
答えは本当に1つじゃありません。一人一人、それぞれの花を咲かせていただければと思います。今の気持ちを素直に誰かに伝えていきましょう。
本当に今日はありがとうございました!

CARAVANは次の地、名古屋へと向かいます!

たくさんの人の力で、パフォーマンスで無事に出発式を終えたTrue Colors CARAVAN。

次の地は名古屋へ!
東海エリアのみなさま、2022年5月28日(土)にぜひ、遊びにいらしてください。パフォーマーと一緒にCARAVANを盛り上げていただけたらうれしいです。

True Colors CARAVAN in Nagoya詳細

取材・執筆:平原礼奈(True Colors CARAVAN広報チーム)
撮影:鈴江 真也
取材日:2022年4月21日

研究員プロフィール:平原 礼奈

mazecoze研究所代表
手話通訳士
「ダイバーシティから生まれる価値」をテーマに企画立案からプロジェクト運営、ファシリテーション、コーディネートまで行う。
人材教育の会社で障害者雇用促進、ユニバーサルデザインなどの研修企画・講師・書籍編集に携わった後に独立。現在多様性×芸術文化・食・情報・人材開発・テクノロジーなど様々なプロジェクトに参画&推進中。

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