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銀座三越【第2回(全2回)】
合い言葉は「GIN-MEETS」〜銀座で会いましょう。

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【我が社のmaze道〜銀座三越編〜】
第1回:老舗百貨店が創り出す「銀座」の新しい価値
第2回:合い言葉は「GIN-MEETS」〜銀座で会いましょう。

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あれもこれも、はじまりは“三越”から

前回は、maze研保手濱が大好きすぎる「銀座テラス」をピックアップして、銀座三越の魅力を探りましたが、そもそも三越さん、世の中を先取りして新しい取り組みを行うのは“お家芸”と呼んでも良いほどの得意ワザなんです。
これまでの歩みにスポットを当ててみても、日本初のエスカレーター設置、日本初のファッションショー開催など、とにかく「日本初」が目白押し。百貨店として初めて食堂を設置したのも三越さんで、そこでは、現在のお子様ランチの原型、「御子様洋食」なるメニューも考案されていたとか。
これ、明治時代のことですからね。その先進性たるや推して知るべし。

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「必勝祈願の像」と呼ばれ、験担ぎに訪れるお客様がいるほど親しまれているライオン像

遡ること江戸時代、商いの天才・三井高利によって歴史がスタートしたときから、そもそも三越さんの存在はセンセーショナルでした(ちなみに、“三”井さんが営んでいた“越”後屋呉服店だったことから、後に “三越”となりました)。それまで、江戸どころか世界の都市でも例がなかった、「店前現銀無掛値(たなさきげんきんかけねなし)」———つまり、「お店に商品の現物を並べて定価でお売りしますよ」という販売方法を打ち出し、「切り売り」のような斬新な試みもつぎつぎと導入。現代につながる小売商法の基礎をこの頃から確立していたとは驚きです。

従業員全員が問い続ける「三越らしさ」

機を見るに敏なセンスや、商売の本質とも言えるものを見つめ続けようとする気概。
現代でも垣間見られる創業当初からの姿勢が、他店とは違う「三越スピリット」と呼べるものの本質なのかもしれません。

前回登場してくださった、銀座三越営業計画担当マネージャー・加藤康則さんも、ことあるごとに言っていたのが「それは、三越らしいことなの?」というセリフ。
恒例のオータムフェアでも、スプリングキャンペーンでも、
「去年と違うところはどこなの?」
「何がNEWなの?」
「どこが三越らしいの?」ということを常に問いかけながら仕事をしているとか。

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2度目のご登場、加藤康則さん。やっぱり「三越愛」がほとばしっています

百貨店は、“体験”を買いに来る場所

とはいえ、どう頑張っても人口が確実に減少するタームに入ってしまった日本、これだけの努力をつくしても、残念ながら売上げはダウントレンドです。それは、三越さんに限らず、すべての百貨店、すべての商いに言えること。
「正直、モノを買うだけならもう通販で十分。これからの百貨店は、お客様に“体験”を買いに来ていただく場として変わっていく必要があるでしょう。百貨店でモノを買うこと=お金との単純な交換ではない。見たこともない催し物、体験したこともない素晴らしい接客にふれて、お客様に感動を味わっていただく努力をすることが、私たちの生き残りの道だと思っています」(加藤さん)

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子どもに人気のテーマパーク「キッザニア」が銀座三越に出張!? 銀座テラスが「おしごとテラス」に変身し、いろいろな職業体験ができる場になった2016年の夏休み

そんな銀座三越さんが、昨年から打ち出しているのが「GIN-MEETS」(ぎんみつ)。
「銀座三越」と「銀座であいましょう(meet)」、2つの意味をかけて、“体験を買いに来る百貨店”というカラーを全面に押し出した試みです。
まずは、増加するインバウンド客に対応するために、8Fワンフロアを免税店「Japan Duty Free GINZA」として全面リニューアル。それに伴い他フロアも「最旬グローバル百貨店」をコンセプトにリモデル。「銀座テラス」でも、キッズ向けの職業体験イベントを夏休み中に行ったり、毎週金曜の夜にアルコールと一緒にジャズ演奏が楽しめる「JAZZ NIGHTS」を開催するなど、次々と新しい試みを打ち立て、店内はさながらテーマパークのような様相に。「JAZZ NIGHTS」は立ち見が出る回もあるほどの人気だとか。

従業員の幸せの先にある、お客様の幸せ

「銀座に来ると楽しいことあるね」
「いいものあるね」
「楽しい体験したね」———そんな、ワクワクずくめの印象をお客様に持っていただくべく、加藤さんたちは日々奮闘しています。
「立ち止まるとすぐに鮮度が落ちてしまう。だから、ハードルが高くて本当に大変なんですが、やればやるほどお客さんは喜んでくれるので、頑張れちゃうんですよね(笑)」

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maze研メンバーと恒例の記念撮影。加藤さん、ありがとうございました!

とはいえ、やはり百貨店のサービスの鮮度を保つのは“人”。
銀座三越を含む三越伊勢丹ホールディングスさんは、あえて初売りを正月3日変更したり、定休日を復活させるなどの施策を講じて、従業員のモチベーションアップに取り組んでいるそう。
今回取材をアテンドしてくださった広報担当の末永朝子さんは、「みなさんと同じように“家族と過ごすお正月”を体験することによって従業員のモチベーションが高まり、お客様により質の高いサービスがご提供できるようになれば……、そんな思いがありました」と経緯を話します。 「お客様に幸せを提供するためには、まず従業員が幸せでなければ、という考え方です」

実は、初めて女性店員の採用をしたのも三越!

そこでご登場いただいたのが、三越銀座店で総務を担当する東風谷(こちや)真由美さん。労務厚生や商務業務などを通じて、 “従業員の幸せや働きやすさ”に配慮する立場の女性です。
加藤さんは、百貨店でお客様ができる“体験”のひとつに「素晴らしい接客に出会える感動」をあげていました。そのプロフェッショナルな接客スキルを支えているのが、東風谷さんたち、バックヤードのスタッフです。

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食器売り場での店頭経験を持つ東風谷さん。穏やかな目線で従業員の幸せに配慮します

そういえば、三越さんが打ち立ててきた多くの「日本初」のひとつに、「女性店員の採用」というのもありました。これもまた100年以上も前のこと。スゴすぎます!
ただでさえ、女性従業員が多い印象のある百貨店。女性活躍推進の観点からも、東風谷さんをはじめ女性のみなさんがどんな働き方をしているか気になりますよね。

「働く母」が当たり前になれば職場の風通しはもっと良くなる

中学生と小学生、二人のお子さんの母でもある東風谷さんは、10年以上時短勤務を続けながらマネージャー職に昇進しました。試験に挑んだのは育児休暇中。「思い切りやりなさい」という義母の励ましを受けて、育児休暇中にも関わらず、子どもを預けて勉強に打ち込んだとか。

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「近くに義両親が住んでいる恵まれた環境で働けるんです。仕事と育児の両立を“苦労”と思ったことは一度もありません」

営業時間が遅いため、育児との両立が大変な側面もある百貨店勤務。
「でも、今ほど制度が充実していなかった時代から、ずっと第一線で活躍し続けている先輩ワーキングマザーも大勢います。子どもができたから退職するという発想が、私にはそもそもありませんでした」と、東風谷さんは笑顔を見せます。

東風谷さんが最初の育休を取得してから10年以上。今や、銀座三越の女性従業員のうちワーキングマザーは約1割と、マイノリティとはいえない存在になってきています。
「3人育ててマネージャーに昇進した女性や、休憩時間中に授乳に帰る女性、会議中に子どもから電話がかかってきて『まだ家に帰っていないの!?』なんて叱っている女性。みなさん、本当にたくましいです。子育てしながら働くことが特別でなくなってきたことで、周囲の理解も進み、その人らしく働いている女性も増えたと思います」
オーバーワークにならないように適度な配慮はしつつも、ごく自然に接してくれる。子育て真っ最中の母親なら、そういう職場環境がいかにありがたいかよくわかりますよね。

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「従業員のサポートも大切な接客の一部です」

福利厚生、就業規則等、制度の面で従業員の働きやすさに配慮するのが主な仕事ですが、店頭にひんぱんに足を運んで従業員の様子を見て歩き、改善点がないか、サポートできることはないかを気にかけているという東風谷さん。
「銀座三越を訪れてくださるお客様は、本当に素敵な人ばかり。うちの従業員の多くはそんな素敵なお客様を接客できることが何よりの喜びなんです。私たちがサポートすることで彼らのモチベーションがあがり、より素晴らしいサービスにつながっていけば……」
現場に出ることはなくても、フォローした従業員の向こうにお客様の満足を見ています。そう話したときの誇らしげな表情に、三越の歴史と看板を背負って働く人々の揺るぎないプライドが垣間見えた気がしました。

現場で働く人たちも、その人たちを支える仕事をする人たちも。
すべての人たちが日々、“らしさ”を追求し続けている銀座三越。次はどんな歴史を刻むのか、ますます楽しみになってきました。

(撮影:木内和美 取材・文:阿部志穂)


銀座三越
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