アプリ開発会社の社長はバリバリの理系プログラマーなのか?/ Zaim 株式会社 閑歳孝子さん
こんにちは!まぜ研保手濱です。今週から新連載、「勝手に社長インタビュー!」がスタートします!
私が気になる会社の社長に突撃取材して聞きたいことを聞くという、私の私による私のためのコラムです。すいません。
当研究所は、生き方やライフスタイルが多様化するこれからの時代に、どんな状況でも生き生きと働き続けることができる方法を探求することもテーマのひとつです。
そのキーワードのひとつが「公私混同」。良くないこととされがちですが、これからはもっと公私混同な働き方が主流になってくるのではと私たちは考えています。
そして公私混同に働いているといえば、まずは「社長」でしょうと勝手に推測。なので、そのまぜこぜっぷりやそうなった原体験などをぶっちゃけてもらうことにいたします!
輝かしい第1回目の社長に選ばれたのは、コラム「夫婦いっしょの家計簿」の寄稿もしてくださっている外部研究員・綿島さんがお勤めの会社、家計簿アプリサービス Zaim の代表取締役、閑歳孝子さんです!
目次
Zaim はほんとに神アプリ!
実はこの「Zaim」というアプリ、まずもって私が超愛用者なんです。
レシートをスマホで撮影するだけで、品物と金額だけでなく購入したお店まで認識して家計簿に記録してくれます!!ズボラさんでも多忙さんでも家計簿ライフが送れますよ!家計簿って主婦がつける人が多いイメージですが、これは2台以上の端末でも管理できるので、夫婦の収入をそれぞれが管理していても大丈夫。しかも銀行口座とも自動連携できたり予算機能があったりと、家の中のお金事情を全て「見える化」してくれる、気合いの入ったアプリなんです。
2人目の子どもを妊娠しているときから「 Zaim 」を愛用しているのですが、先日ひょんなことから広報兼家計プランナーの綿島さんと知り合いまして、「なんかやりましょう!!!」と猛烈アプローチさせていただきました。そして、コラム寄稿が決まったわけです。ビバ、公私混同!
それで今回社長インタビューをさせていただくことになったわけですが、文学部卒で基本アナログ人間な私、「アプリ開発会社の社長」っていうと、得体が知れない存在です…。アプリってプログラムとかいう謎の文字の羅列を書き込んで出来るんですよね?どういう世界なのか、皆目想像もつきません…
というわけで、まずはアプリ開発会社の社長ってどんな人なのか?といったあたりから突撃してきます!!
現れたのは笑顔が眩しい、男前美女だった。
クックパッドから出資を受けている Zaim のオフィスは、恵比寿ガーデンプレイスにあるクックパッド本社に隣接しています。綿島さんと共に現れたのは、スラリと細身の女性。社長の閑歳孝子さんです。慶應 SFC 卒のベンチャー社長。まさに才色兼備っていうやつですね…。
いわゆる「バリキャリな女性」って怖そうで苦手なのですが、そんな私の偏見を覆すような屈託のなさと物腰の柔らかさに鼻血が出そうでした。
なんとプログラムは最近まで書けなかった!
世の中で活躍している人って、小さい頃から自分の好きなことに夢中で、キャリアも一直線に積み上げてきているイメージがありますよね?でも閑歳さん、意外にも大学卒業後は出版社に就職したそう。その後25歳でITベンチャー企業に転職したけれど、しばらくプログラムは自分で書けないままでした。28歳でやっと一人前レベルにプログラミングを習得、32歳のときに会社勤めをしながらプライベートで「 Zaim 」の開発を始めたとのこと。
生まれたときから理系一本ってわけじゃないんですね。色々なキャリアをまぜこぜにしてきた閑歳さん。その経験があるため、現在会社のメンバーは、全員2つ以上の仕事を兼任しているらしいです。
兼任することで色々なメンバーと交流できたり、片方で得た経験をもう片方で活かしたりできる。そうなんです、変化の早いこれからの時代は、まぜこぜに働いていくことが柔軟に成長していくカギになるんですよね。
家電の説明書を読み漁った幼少時代
新卒で出版社という超文系業種にいた閑歳さん。子どもの頃から全く理系分野に興味がなかったのでしょうか?聞いてみると、やっぱりそんなことはありませんでした。 なんと、幼少期は家電マニアで、家中の家電の説明書をはじめから終わりまで読みふけり、家族が誰も知らない機能を発見したりしていたそうです。家電の機能を徹底解剖しないと気が済まなかったらしいです。ちょっとよくわかりませんけど、きっとこれが閑歳さんの原体験ですね。幼少期に好きだったものって、学生時代や20代ですっかり離れてしまっていても、30代以降に戻っていくケースは私のまわりでも多い気がします。
パソコン通信にはまり、通信料が月ウン万円に!
その後、お父様が買ってきたワープロの説明書を読んでいたら、「電話線をここにつなげ」という文章を見つけた閑歳さん、書いてある通りにつなげてみると、そこにはものすごく広大な世界が広がっていた…。パソコン通信(?)で日々繰り広げられる日本中の人たちのやりとりを夢中になって見ていたそうです。
「インターネット」もなかった時代に、毎晩部屋にこもってディスプレイとにらめっこしている年頃の娘を、親御さんはどう思っていたのでしょうか?
「何も言われなかったんですよ。私が次女だからかもしれないけど、基本的にはやりたいと言ったことを止められたことはないですね。電話代が月数万円 になったこともあったと思うんですけど(笑)」
自分の子どもに置き換えて考えると、絶対止めてしまう…。大成する子どもの親はやはり寛大なのか…。
コミュニケーションツールにもなる家計簿アプリ
このように、かなりオタク気質(笑)のある閑歳さんですが、「誰かのため」になることにも夢中になるといいます。「Zaim」はとても優秀なアプリですが、根底にあるのは夫婦間のコミュニケーションを円滑にしたいとの願いなんだそう。
「お金のことってとてもセンシティブな話題で、一番距離が近い夫婦間でさえ、誤解や共有漏れが生じやすいものです。家のお金のことが「 Zaim 」で全て確認できるようになれば、それをもとにして家族がどうやっていくかをオープンに話し合えるようになるんだと思います」
たしかに、「信頼しているから」なんて思い込みで、お互いに言わない・聞かないだと、いつの間にか一方の不満が溜まっていることってありますよね。うんうん。色々な経験がまぜこぜになった閑歳さんだからこそ作れた、冷静だけどあったかいアプリ。なんだか閑歳さんそのものに見えてきました!
閑歳さん、 Zaim のみなさん、ありがとうございました!これからもよろしくお願いします!!
(ライター/保手濱歌織)