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未来につながる食卓へ。願いと旨味が凝縮された出汁パック「文右衛門蔵」の挑戦!<前編>

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今月のヒット商品「文右衛門蔵の出汁シリーズ」

「未来につながる食卓へ」をコンセプトに生み出された、文右衛門蔵ブランドの出汁シリーズ。
こだわり抜かれた国産原料とティーバッグタイプの手軽さが、料理初心者から上級者まで幅広い層からの人気を集める。
製造元会社:正田醤油株式会社

02 hotehama 推薦人:mazecoze研究所 所長 保手濱 歌織

ご縁があって文右衛門蔵主催の料理教室に参加したときに、とにかく美味しくて衝撃を受けました。出汁パックをポトンと入れるだけで、味噌汁が極上の味わいになるんです。体にやさしい、というのが舌から伝わるってすごいですよね。だから、“文右衛門蔵の出汁シリーズ”を推薦します!

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本日の一品は、“文右衛門蔵の出汁パック”。「作り手」は、文右衛門蔵ブランドを立ち上げた吉川 雅夫さんと、出汁の開発を担う小林 乃里子さんです。
お二人に、「金に糸目をつけない」という吉川さんの男前発言からはじまったこだわりの味づくりと、商品に込められた願いについてうかがいました。

「予算制限なし」という前代未聞の商品開発!

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左:通信販売課 文右衛門蔵統括マネージャー 吉川 雅夫さん
右:開発部 開発3課 課長補佐 小林 乃里子さん

──出汁パックの袋を開けただけで、部屋いっぱいに鰹や昆布のなんとも良い香りが広がりました。この芳香の奥に、どんな物語が秘められているのでしょう?

小林(以下、敬称略)
本当にほっとする香りですよね。仕事を終えて自宅に戻り、この出汁を使ってお味噌汁を作ると「あぁ、おいしいな」と、しみじみ思うんです。
出汁パックの開発は、「仕入れ価格は気にしなくていいから、とにかくおいしいものを作って!」という吉川のリクエストからスタートしました。

吉川 金に糸目をつけない、と(笑)

小林 はい(笑)正直、戸惑いましたね。商品開発って、コストの話からスタートすることが多いのですが、そこは無視していいよと突然自由を与えられたので。
それまでは、完成した調味料を料理の形に仕上げていく業務を担当していたので、商品をゼロから作ることへのハードルも高く感じました。

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開発がはじまった当時を振り返り語る小林さん

吉川 仕事では、管理栄養士の知識を活かした料理へのアプローチを担い、家庭では母親として毎日の食を守っている。非常に高い理想があったからこそ、そんな小林に開発を一任したんです。新しく生み出す商品のこだわりの本質を見抜いてくれると思いました。

生産者を訪ねる全国行脚の旅へ

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市場に鰹船が入港するところから追い求めた

──今までとは違う新しいチャレンジは、どのような方法で進めていったのですか?

小林 悩んでいても仕方がないので、まずは全国の生産者さんを訪ねる素材探しの旅に出かけました。
たとえばかつお節は九州の枕崎に足を運び、鰹の水揚げからさばく所まで、全ての工程を見学しました。おなじ原料でも店ごとに作り方もこだわりも違って、味も異なるんです。そういったところも考慮しながら、使う素材を決めていきました。

吉川 人間国宝級の職人さんにも出会いましたよ。かつお節づくり一筋の尾辻さんという方なのですが、ご高齢ながら、10キロ近い鰹を1本の包丁だけでさばくんです。圧巻でした。「薩摩切り」というその技は、卓越した技術が必要で、いまではほとんど伝承者がいないそうです。

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もはや伝説! 尾辻さんの薩摩切りを間近に見学

小林 それぞれに魅力的な生産者さんとの出会いが原点でした。
製品開発を机上だけで行っていると、こだわっているつもりでも、いつのまにか社内に運ばれてきた原料の味しか見られなくなってしまうのですが、生産現場に足を運ぶことで、味だけでない伝統や思いの部分にも気づくことができて。
調味料作りって、そういったものをすべて引き受けて行う非常に責任のある仕事なのだと感じました。

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出汁パックの中身は、素材本来の美しい色

吉川 「とにかくおいしいものを作る」というミッションを、小林が妥協せず遂行した結果、完成した出汁はやっぱりうまいですね。パックに入っていても、十分に旨味や香りが広がります。

──私たち消費者にとっては、料理の一番基盤となる調味料ですが、実はその奥の見えないところにさらに、生産者さんの技や伝統、そして思いがしっかりと息づいているのですね。

自然のゆらぎと向かい合う。不可欠なのは、コミュニケーション。

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──出汁パックの開発には、いろいろな苦難もあったのではないでしょうか?

小林 国産の天然素材にこだわるが故に、気候や環境の変化で品質にブレが生じやすいというのが課題でした。
味を決定したあとも、生産を重ねる中で「アレ?」と思うことがあれば、生産者さん、原料メーカーさんと、何度も味のすり合わせを行いました。

吉川 ときにはこちらのわがままを聞いてもらうこともありましたが、コミュニケーションを重ねるごとに、関わる方々との信頼関係もしっかり作られていったように感じます。

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何度も味をすりあわせながら、開発は進められた

──社内で、出汁の開発に携わっているのはお一人ですか?

小林 4名ほどで連携して作っています。味の部分は私が決めているのですが、製造サイドとの連携や、工場とのやりとりを担うメンバーもいます。

吉川 小林の所属している開発3課は、正田醤油のブランドバリューを高める重要な役割を担っています。全体で10名ほどの少数精鋭なんですよ。

小林 味以外の、パッケージデザインやブランドに関わる落とし込みは、すべて吉川の領域です。吉川の大きな懐の中で、いろいろ挑戦させてもらっているという感じでしょうか。

作っているのは、「もの」だけではない。

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──そもそも「文右衛門蔵」ブランドは、どのようにして起こったのですか?

吉川 きっかけは、東日本大震災でした。避難所で、あたたかい味噌汁に口をつけた人が笑顔になる様子を見て、改めて食の大切さを痛感したんです。
食べ物は人と人をつなげ、その輪を広げていくもの。いま私たちにできることは、日本食をもう一度見直して、調味料から食を豊かにする価値を発信していくことではないかと考えました。そうして立ち上がったブランドが「文右衛門蔵」です。

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おいしい匂いの中で話を聴く

──「文右衛門蔵」ブランドでは、さまざまなイベントやしくみづくりも進められていますね。

吉川 このブランドが伝えるのは調味料という「もの」だけではないと思っています。たとえば、料理教室を開催して、出汁の基本をお伝えしたり、食を通じて人をつなぐ「おいしいバトン」というWebメディアを運営したりしています。
これから農業をやってもいいし、レストランを経営したっていい。食べることから未来の世代へと命をつなぐ取り組みをしていくことこそが、「文右衛門蔵」の存在意義だと考えています。

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次回は、お二人のプライベートでの「食」と「ヒット商品」についてうかがいます!

後編を読む

(撮影:木内 和美 取材・文:ひらばる れな)

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キーワード:モノ, 企業, 健康, 時短, 食べ物
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